第5章:第四領域 ── 定義
定義は三領域(前提・論理・反論)の全てに横断的に関与する基盤層である。前提で使う言葉、論理で使う概念、反論で使う用語、その全てが定義によって意味を与えられている。定義が曖昧なまま議論を進めることは、共通言語を持たずに対話を試みるに等しい。
| # | 要素 | 定義 | 問い | 不在時のリスク |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 定義の宣言 | 使用する核心概念を最初に明示的に定義しているか | この議論における核心語を宣言したか? | 各自が異なる意味で同じ言葉を使い、議論が噛み合わない |
| 2 | 定義の一貫性 | 論理展開の途中で同じ言葉の意味がすり替わっていないか | ステップ1とステップ5で同じ言葉は同じ意味か? | 定義のすり替わりが論理の飛躍を隠蔽し、偽の整合性が生まれる |
| 3 | 定義の境界 | その定義が含むものと含まないものの線引きは明確か | その概念にAは含むか、Bは含まないか? | 境界が曖昧なまま議論が進み、論点がずれていく |
| 4 | 定義の合意 | 自分と相手でその定義を共有できているか | 相手も同じ意味でその言葉を使っているか? | 合意なき定義は、同じ言語で別の議論をする状態を生む |
定義の四要素は、宣言で始まり、一貫性で維持され、境界で限定され、合意で共有される。
flowchart LR
A[宣言] --> B[一貫性の維持]
B --> C[境界の設定]
C --> D[合意の確認]
D -->|対話中に随時| B
D -->|新概念の出現時| A
style A fill:#3a2a2a,stroke:#888,color:#fff
style B fill:#3a2a2a,stroke:#888,color:#fff
style C fill:#3a2a2a,stroke:#888,color:#fff
style D fill:#3a2a2a,stroke:#888,color:#fff