付録D:FAQ(よくある質問)
D-1. 概要
テンポリウムの使用時に生じやすい疑問をカテゴリ別に整理する。
D-2. 基本理解
| No. | 質問 | 回答 |
|---|---|---|
| 1 | 「テンポリウム」という名前の由来は? | ラテン語の「Temporal(時間の)」と、領域・体系を表す接尾辞「-ium」を組み合わせた造語。「時間を扱う体系」という意味を持つ |
| 2 | テンポリウムは何を目的としたフレームワークか? | 時間旅行の条件を網羅的に定義し、パラドックスの発生条件と成立可否を条件の組み合わせで判定すること |
| 3 | 既存のタイムパラドックス理論との関係は? | テンポリウムは既存理論を否定せず、それらを評価するメタフレームワークとして機能する |
| 4 | なぜ既存理論に依存しない設計なのか? | 既存理論はいずれも仮説であり、どれが正しいか確定していないため。特定の理論を前提とせず条件ベースで判定することで、理論中立の検証と運用が可能になる |
| 5 | 7層構造にした理由は? | 時間旅行の条件を「移動条件群(第0〜3層)」と「状態判定群(第4〜6層)」に分け、網羅的かつ段階的に検証するため |
D-3. 使い方
| No. | 質問 | 回答 |
|---|---|---|
| 6 | セルフチェックシートはどの順番で使うか? | STEP0で基本情報を記録し、STEP1から順に回答。分岐指示に従って最終判定へ進む |
| 7 | 判定に迷った場合はどうすればいいか? | 各層の定義表に戻り、最も近い条件を選択する。それでも迷う場合は複数パターンで検証し、結果を比較する |
| 8 | 複数のシナリオを比較検証できるか? | 可能。各シナリオをセルフチェックシートで個別に検証し、検証結果サマリシートを並べて比較する |
| 9 | 検証不能になったらどうすればいいか? | 観測者の設定追加、または情報保持の条件を見直してシナリオを再構築する |
| 10 | 部分矛盾の場合、パラドックスは成立するか? | 条件付きで成立。矛盾箇所を特定し、その条件が満たされなければ回避可能 |
D-4. 各層詳細
| No. | 質問 | 回答 |
|---|---|---|
| 11 | 接触不可の場合、第4層以降は判定不要か? | はい。接触不可なら干渉できないため、パラドックス発生なしで検証終了 |
| 12 | 時間流の「可変」とは具体的にどういう状態か? | 場所や状況により時間の流れる速度が変化する状態。相対性理論の時間遅延効果などが該当する |
| 13 | 二重存在と複数存在でリスクはどう違うか? | 複数存在の方がリスク高。自己干渉の複雑性が指数的に増加する |
| 14 | 記憶改竄と記憶消失はどちらが深刻か? | 記憶改竄。消失は「分からない」だが、改竄は「誤認識」を生むため検証結果を歪める |
| 15 | 観測者が複数いる場合はどうするか? | 最も信頼性の高い観測者(旅行者観測が最優先)で判定する |
D-5. 理論関係
| No. | 質問 | 回答 |
|---|---|---|
| 16 | ノヴィコフ自己無撞着性原理はテンポリウムのどの条件に対応するか? | 単一線型の時間線構造+環状型の因果ループにおいて、パターンA(完全整合)のみが許容される状態に対応する |
| 17 | 分岐型時間線なら全てのパラドックスが回避されるか? | 元の時間線には影響がないためリスクは低いが、分岐先での矛盾は発生しうる |
| 18 | ブートストラップパラドックスはどう判定するか? | パターンC(原因破綻)。原因は矛盾だが結果は整合している状態 |
D-6. 応用・限界
| No. | 質問 | 回答 |
|---|---|---|
| 19 | フィクション作品の検証で最も重要な層は? | 第4層(因果状態判定)。物語の論理的整合性に直結する |
| 20 | テンポリウムで判定できない状況はあるか? | 観測者不在、情報完全劣化、存在消滅の場合は「検証不能」となる。また、本フレームワークが想定していない未知の時間構造が発見された場合は拡張が必要になる |
D-7. 改変者向け
| No. | 質問 | 回答 |
|---|---|---|
| 21 | テンポリウムを改変・再配布しても良いか? | はい。Creative Commonsライセンスにより、改変・再配布は自由です |
| 22 | 層を追加・削除しても良いか? | 自由ですが、妥当性が求められます。層の順序には依存関係があるため、上位層を削除すると下位層の判定前提が崩れます。追加する場合も既存層との依存関係を明確にし、フレームワーク全体の整合性を維持してください |
| 23 | 用語を変更しても良いか? | 自由ですが、同様に妥当性が必要です。用語集(付録B)・セルフチェックシート・FAQ・フローチャートすべてに反映し、体系全体の整合性を保ってください |
| 24 | 拡張モジュールを独自に作成しても良いか? | はい。本体の層構造に直接手を加えるのではなく、本体の上に積む形での拡張を推奨します。Ver.1.0の層構造と用語体系に準拠していれば自由に作成可能です。既存モジュール(M1〜M5)との競合がないか確認を推奨します |
| 25 | 特定のフィクション作品専用にカスタマイズしても良いか? | はい。作品固有の時間旅行ルールに合わせて条件や分岐を追加・変更することは想定された使い方です |
| 26 | 改変時にやってはいけないことはあるか? | 層の順序を無視した判定構造にすること、条件を曖昧なまま残すこと、用語の定義を変更して関連箇所に反映しないことは避けてください。フレームワークの整合性が崩壊します |
| 27 | 改変版を公開する際に必要な表記はあるか? | CCライセンスなので義務としての表記制約はありません。好きにやってください。ただし、元のテンポリウムからの派生であることと変更箇所の明記はしておくと、利用者にとって親切です |
| 28 | 商用利用は可能か? | はい。Creative Commonsライセンスの条件に従えば自由に可能です |