View on GitHub

ポラリミクス

好き嫌いの力学モデル——極性・虚無・射出の体系

付録A 用語集

本資料で使用する用語を、カテゴリ別に定義する。


A-1 体系名称

用語 読み方 意味
ポラリミクス ぽらりみくす Polarimics。Polarity(極性)とDynamics(力学)を組み合わせた造語。本資料が提示する、好き嫌いの力学モデルの名称。
極性 きょくせい Polarity。好きと嫌いという二つの極を持つ性質。ポラリミクスの名称の構成要素の一つ。
力学 りきがく Dynamics。システムに作用する力とその運動の法則。ポラリミクスの名称の構成要素の一つ。

A-2 三位一体の計測レイヤー

用語 読み方 意味
三位一体の計測レイヤー さんみいったいのけいそくれいやー ポラリミクスの基本構造。シーソー、メトロノーム、回転振り子の三層から成り、好き嫌いの異なる側面を計測する。
一位 いちい 三位一体の計測レイヤーにおける最初のレイヤー。シーソーを指す。
シーソー しーそー 三位一体の計測レイヤーにおける一位。質量と傾斜を計測し、好き嫌いの優位性を確定する。
質量 しつりょう シーソーが計測する要素の一つ。その感情がどれだけの重みを持っているかを示す。
傾斜 けいしゃ シーソーが計測する要素の一つ。現時点でどちらに傾いているかを示す。
二位 にい 三位一体の計測レイヤーにおける第二のレイヤー。メトロノームを指す。
メトロノーム めとろのーむ 三位一体の計測レイヤーにおける二位。周期と速度を計測し、感情の反転リズムとタイミングを扱う。
周期 しゅうき メトロノームが計測する要素の一つ。好きから嫌いへ、または嫌いから好きへと移行するまでの時間間隔。
速度 そくど メトロノームが計測する要素の一つ。反転が起こる際の急峻さ。また、外部圧が変換される先。
三位 さんい 三位一体の計測レイヤーにおける第三のレイヤー。回転振り子を指す。なお「三位一体」は慣用読みに従い「さんみいったい」と読む。
回転振り子 かいてんふりこ 三位一体の計測レイヤーにおける三位。同時性と空間を計測し、好き嫌いの重畳と円環運動を扱う。
同時性 どうじせい 回転振り子が計測する要素の一つ。好きと嫌いが同時に存在しうる事態。
空間 くうかん 回転振り子が計測する要素の一つ。好きと嫌いが立体的な空間内で位置を持つこと。

A-3 結節点

用語 読み方 意味
結節点 けっせつてん ブリッジとも呼ぶ。三位一体の計測レイヤーと三方向の力が収束する点。虚無的な性質を持ち、変換と射出の空虚として機能する。
ブリッジ ぶりっじ 結節点の別称。好きと嫌いを結ぶ橋。切断時には破断する。
虚無的結節点 きょむてきけっせつてん 結節点の本質を表す概念。好きと嫌いの中間に位置しながら中間点として存在せず、質量を持たず、それ自体は回転しない逆説的な性質を持つ。
変換と射出の空虚 へんかんとしゃしゅつのくうきょ 結節点の正体を一言で表現した概念。実体としての中心を持たず、「何もない」ことによって機能する場。
高圧ノズル こうあつのずる 結節点の機能を表す比喩。名もなきエネルギーに符号を与え、加速し、射出する装置。内部は空洞であり、その空洞があるからこそエネルギーは加速され射出される。
支点 してん フルクラムとも呼ぶ。シーソー(一位)における結節点の機能。質量を持たないが、傾きを可能にする。
フルクラム ふるくらむ 支点の別称。シーソーにおける結節点の機能。
回転軸 かいてんじく メトロノーム(二位)における結節点の機能。振り子が左右に振れるための軸。
回転中心軸 かいてんちゅうしんじく 回転振り子(三位)における結節点の機能。垂直の軸であり、回転運動の中心。それ自体は回転しない。
統合軸 とうごうじく 好きと嫌いを一つのシステムとして統合する軸。結節点がこの役割を担う。切断時には統合軸が失われ、エネルギーが散逸する。

A-4 三方向の力

用語 読み方 意味
外部圧 がいぶあつ Lateral Pressure。横方向からシステムに加わる圧力。内部圧と非連動であり、運動の「速度」へと変換される。感情の切り替えを加速させる。
外部重 がいぶじゅう Vertical Weight。上方向からシステムに加わる重み。システムへの負荷として機能し、「摩擦」と「密度」をもたらす。
上昇圧 じょうしょうあつ Bottom-up Pressure。下方向からシステムに湧き上がる圧力。根源的な生命衝動に由来し、名もなきエネルギーを結節点へ運ぶ。
内部圧 ないぶあつ システム内部で生じている圧力。上昇圧によるエネルギーの蓄積や、三位一体のレイヤーの運動そのものが生む力を含む。外部圧とは非連動であり、外部からの圧力が直接内部の状態を変えるわけではない。本文中では第3章3-1にてその非連動性に言及している。
摩擦 まさつ 外部重がもたらす効果の一つ。システムの運動に対する抵抗。外部重が大きいほど運動は鈍化する。
摩擦熱 まさつねつ 過負荷状態において、外部重による摩擦が蓄積することで結節点に生じる熱。高密度化の原因となる。
密度 みつど 外部重がもたらす効果の一つ。結節点における凝縮の度合い。外部重が大きいほど結節点は高密度化する。

A-5 エネルギーと符号

用語 読み方 意味
名もなきエネルギー なもなきえねるぎー 上昇圧が運んでくる、符号を持たない純粋な生命力。結節点で「好き」または「嫌い」の符号を与えられる。
符号 ふごう 名もなきエネルギーに対して結節点で付与される属性。「好き(+)」または「嫌い(−)」のいずれか。
符号付与 ふごうふよ 結節点において、名もなきエネルギーに「好き」または「嫌い」の符号が決定されるプロセス。意識的な選択に先立って自動的に行われる。
射出 しゃしゅつ 結節点から「好き」または「嫌い」が放出されること。変換プロセスの最終段階。
変換 へんかん 結節点において、名もなきエネルギーに符号が与えられるプロセス。
立ち上がり たちあがり 上昇圧による噴出。好き嫌いが平面的な判断から立体的な表現へと昇華すること。また、切断後の再構築の予兆。

A-6 システムの状態

用語 読み方 意味
稼働 かどう システムの正常状態。三位一体の計測レイヤーが連動し、結節点がエネルギーの変換回路として機能している。
過負荷 かふか システムが限界に近づいている状態。速度が臨界点に達し、結節点に摩擦熱による高密度化またはブラックホール化が起こる。
停止 ていし システムの運動が完全にゼロになった状態。好き嫌いを感じなくなるが、結節点は消滅していない。
切断 せつだん システムの最終状態。結節点(ブリッジ)が破断し、統合軸を失ったエネルギーが散逸する。
臨界点 りんかいてん 過負荷状態を引き起こす速度の閾値。これを超えるとシステムに異変が起こる。
高密度化 こうみつどか 過負荷状態において、結節点が摩擦熱によって圧縮される現象。
ブラックホール化 ぶらっくほーるか 過負荷状態の極端な形態。結節点があらゆるエネルギーを吸い込み、射出ができなくなる状態。
圧力釜状態 あつりょくがまじょうたい 停止状態の一種。結節点は閉鎖されているが、上昇圧によるエネルギーが結節点の手前で蓄積され続けている状態。再起動の可能性があるが、急激な感情噴出のリスクも伴う。
仮死状態 かしじょうたい 停止状態の一種。エネルギー供給そのものが極めて微弱な状態。長期化すると切断リスクが高まる。
再構築 さいこうちく 切断後に新たな結節点を構築すること。元のシステムの修復ではなく、新しいシステムの構築を意味する。上昇圧が絶えない限り可能性がある。

A-7 システムの運動・動態

用語 読み方 意味
運動 うんどう システム内でのエネルギーの流れや変化の総称。シーソーの傾き、メトロノームの振れ、回転振り子の回転などを含む。
円環運動 えんかんうんどう 回転振り子(三位)における運動の形態。好きと嫌いが一直線上の往復ではなく、立体的な空間内を円を描いて運動すること。
重畳 ちょうじょう 好きと嫌いが同時に重なり合って存在する状態。回転振り子(三位)が計測する現象。
動的平衡 どうてきへいこう 全圧力を受け止め、速度へと変換し続ける結節点の場としての性質。静的な均衡ではなく、絶えず運動しながら保たれるバランス。
噴出 ふんしゅつ 上昇圧によるエネルギーの急激な放出。立ち上がりの別表現。また、圧力釜状態からの再起動時に起こる急激な感情表出。
散逸 さんいつ 切断状態において、統合軸を失ったエネルギーが方向性なく拡散すること。