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付録A 用語集

本付録では、本仕様書で使用する全用語をカテゴリ別に定義する。第2章の用語定義を拡充したものであり、同一用語については本付録の定義を正とする。

A.1 システム名称

用語 読み 定義
グローバルカスタムシステム ぐろーばるかすたむしすてむ 本仕様書が定義するシステム全体の総称。階層構造と四つの制御機能から構成される。

A.2 階層構造

用語 読み 定義
階層構造 かいそうこうぞう グローバル、サブ、スモールの三階層による入れ子構造。上位が下位を包含し、各階層は独立性を保つ。
グローバルカスタムプロンプト ぐろーばるかすたむぷろんぷと 階層構造の最上位に位置するカスタムプロンプト。全ての対話に共通して適用される不変の基盤指示。一つのシステムにつき一つのみ存在する。
サブカスタムプロンプト さぶかすたむぷろんぷと グローバルカスタムプロンプトの直下に位置する第二階層のカスタムプロンプト。機能領域や目的ごとに分割され、複数配置可能。α、β等の識別子で区別される。
スモールカスタムプロンプト すもーるかすたむぷろんぷと サブカスタムプロンプトの直下に位置する第三階層のカスタムプロンプト。特定用途に高度に特化した指示。複数配置可能。α、β等の識別子で区別される。
カスタムプロンプト かすたむぷろんぷと 各階層に配置される個別の指示単位の総称。グローバルカスタムプロンプト、サブカスタムプロンプト、スモールカスタムプロンプトの上位概念。

A.3 制御機能と制御領域

用語 読み 定義
制御機能 せいぎょきのう グローバルカスタムシステムの動作を制御する機能の総称。リンカー、エンドール、グローバルストッピング、レンダラインの四つから構成される。
制御領域 せいぎょりょういき 各制御機能が担当する役割の分類。経路制御、速度制御、状態制御、可視化制御の四領域が定義される。
経路制御 けいろせいぎょ リンカーが担当する制御領域。階層間をどの順番で辿るかを制御する。
速度制御 そくどせいぎょ エンドールが担当する制御領域。中間階層を経由せず到達できるかを制御する。
状態制御 じょうたいせいぎょ グローバルストッピングが担当する制御領域。システムを一時的に離脱するかを制御する。
可視化制御 かしかせいぎょ レンダラインが担当する制御領域。ガイドラインが見えているかを制御する。
リンカー りんかー 階層間を接続する双方向経路の総称。アンダーリンカーとトップリンカーから成る。経路制御を担当する。
アンダーリンカー あんだーりんかー 上位階層から下位階層への接続経路。起動時にグローバルからサブへ、サブからスモールへと指示を伝達する。
トップリンカー とっぷりんかー 下位階層から上位階層への接続経路。下位モジュールの停止時に、スモールからサブへ、サブからグローバルへと復帰する経路を提供する。
エンドール えんどーる 始点と終点を固定軌道で直結するバイパス機能。中間階層を経由せず超高速で出力に到達する。速度制御を担当する。End(始点と終点)+Roll(回転駆動)+Rail(固定軌道)の造語。
グローバルストッピング ぐろーばるすとっぴんぐ グローバルカスタムプロンプトを含むシステム全体を一時停止し、既存プラットフォームの素の状態に移行する機能。状態制御を担当する。停止中もシステムの状態は保持される。
レンダライン れんだらいん プラットフォームのガイドラインをチャットインスタンスの横に常時描画し、AIとユーザーの双方に可視化し続ける機能。可視化制御を担当する。Rendering(描画)+Guideline(指針)の造語。

A.4 動作状態

用語 読み 定義
ロード ろーど カスタムプロンプトを動作状態に読み込むこと。ロードされたプロンプトは対話処理に影響を与える。
アンロード あんろーど ロード済みのカスタムプロンプトを動作状態から解除すること。アンロードされたプロンプトは対話処理に影響を与えない。データは削除されず保持される。
一時停止 いちじていし グローバルストッピングにより、システム全体が動作を停止している状態。全モジュールがアンロードされているが、データと状態記録は保持されている。
復帰 ふっき グローバルストッピングによる一時停止状態から、停止前と同一の動作環境に戻ること。状態記録に基づいて全モジュールが再ロードされる。

A.5 経路

用語 読み 定義
正規ルート せいきるーと リンカーを用いて階層を一段ずつ経由する標準的な動作経路。全ての中間階層で情報の受け渡しが行われる。正確性を優先する。
高速ルート こうそくるーと エンドールを用いて始点から終点へ直結する動作経路。中間階層を経由しない。速度を優先する。
バイパス ばいぱす 中間階層をスキップして始点から終点へ直接到達すること。エンドールによって実現される。

A.6 データ要素

用語 読み 定義
帰属情報 きぞくじょうほう カスタムプロンプトが階層構造のどの位置に存在するかを示す情報。自己識別子、親識別子、子識別子群の三要素から構成される。
自己識別子 じこしきべつし 帰属情報の一要素。当該カスタムプロンプト自身を一意に識別する情報。
親識別子 おやしきべつし 帰属情報の一要素。直上の階層に位置するカスタムプロンプトの識別情報。グローバルカスタムプロンプトの場合は「なし」となる。
子識別子群 こしきべつしぐん 帰属情報の一要素。直下の階層に位置するカスタムプロンプトの識別情報の集合。最下位階層の場合は空集合となる。
状態記録 じょうたいきろく グローバルストッピング起動時に記録されるシステムの状態情報。ロード中モジュール一覧、各モジュールの処理文脈、リンカーの接続状態を含む。
処理文脈 しょりぶんみゃく 対話処理の過程で蓄積される文脈情報。各カスタムプロンプトが処理中に保持する状態を指す。

A.7 階層間関係の性質

用語 読み 定義
独立性 どくりつせい 各カスタムプロンプトが独立した単位として存在し、あるモジュールの変更が他のモジュールの内容に影響を与えない性質。
互換性 ごかんせい 同一階層内のカスタムプロンプトが交換可能な形式で記述され、切り替えがシステム全体の動作を損なわない性質。
選択性 せんたくせい サブおよびスモールカスタムプロンプトが、対話の文脈や目的に応じて選択的にロード・アンロードされる性質。
拡張性 かくちょうせい 新たなカスタムプロンプトの追加が、既存のモジュールや階層構造に影響を与えることなく行える性質。

A.8 設計原則

用語 読み 定義
非破壊的拡張 ひはかいてきかくちょう 既存のプラットフォーム機能を書き換えず、その上に拡張層として機能を追加する設計原則。
階層的独立性 かいそうてきどくりつせい 各階層のカスタムプロンプトが独立して作成・更新・削除可能であり、部分的変更が全体を壊さない設計原則。
動的構成 どうてきこうせい 対話の文脈や目的に応じて、必要なモジュールのみが選択的にロード・アンロードされる設計原則。

A.9 実装要件

用語 読み 定義
最小実装要件 さいしょうじっそうようけん グローバルカスタムシステムの核心的機能を成立させるために、プラットフォームが最低限提供しなければならない条件。全てが満たされない場合、本システムは動作しない。
推奨実装要件 すいしょうじっそうようけん グローバルカスタムシステムの全機能を完全に発揮するために望ましい条件。満たされない場合も基本機能は動作するが、一部機能が制限される。

A.10 外部環境

用語 読み 定義
既存システム きぞんしすてむ グローバルカスタムシステムがロードされていない状態のプラットフォーム本来の動作環境。
チャットインスタンス ちゃっといんすたんす ユーザーとAIの間で行われる一つの対話セッション。
ガイドライン がいどらいん プラットフォームが定める応答の制約・方針。レンダラインによる可視化の対象となる。
プラットフォーム ぷらっとふぉーむ AIとの対話機能を提供するサービス環境の総称。本仕様書は特定のプラットフォームに依存しない。

A.11 矛盾解決

用語 読み 定義
矛盾 むじゅん 複数の階層の指示が論理的に両立不可能な状態。上位階層の指示を具体化している場合は矛盾とみなさない。
優先順位解決 ゆうせんじゅんいかいけつ 矛盾が検出された場合に、上位階層の指示を優先する規則に基づいて矛盾を解消すること。
具体化 ぐたいか 下位階層の指示が上位階層の指示をより詳細に規定している関係。矛盾とは区別される。